[政治・経済] 下流社会

最近、「下流社会」という本を読みました。

この本は、日本の若年層の階層化、特に下流層の考え方・生き方について分析した本です。

この本の統計データの恣意的なところなどは、すでにamazon の book review などで分析されていますので、ここでは触れません。

私がこの本を読んで一番違和感を感じてたのは、若年層が自分に有利な制度を支持していないという点です。

たとえば、労働組合の存在は労働者にとって、有利になるので、支持するべきだと思いますが、あまり支持されていません。他にも自現在小さな政府路線を進めている小泉純一郎は、プチ愛国主義者の多いフリーター層には高い支持を受けているようです。

私自身は伝統主義者であり、小泉純一郎の政策を支持する立場にあります。しかしながらそれと同時にすべての人は平等に自分にとって有利だと考える政策を支持する権利があると感じています。

労働組合を支持せず、小さな政府主義を信奉すれば、立場の弱い従業員にしわ寄せが来ることは明らかです。しかしながら、そのロジックを理解しているフリータ層はほとんどいないようです。

今までの正規雇用を受けている社員たちに比べて自分たちが差別されているという思いがあるからなのでしょうか?その差別が行われる理由の労働組合や暖かな公共投資医療政策を否定することにつながっているのでしょうか?