医療崩壊

引き続き、読書感想文ネタ。

今日は、週刊東洋経済で、特集されていた「医療崩壊」の記事についてです。

僻地においては「医者」が足りていないため、急病時に搬送する病院がなく、例えば、妊婦が出産が近づいて難産が予想される場合はなんともしようがないというようなそういう問題があります。

正直言って現在の日本では医者はまったく割に合わない職業です。
それはなぜかというと、医療訴訟が非常に多くなっているにも関わらず、ポイント制の医者への支払額というのは、まったく変化していないからです。

現在の日本は、医者に対してとても自己献身的で神がかりな要求を押し付けています。

つまり、非常に安い給料で、超人的な労働時間と、完璧な診察・診療を行うことを要求しているのです。さらに、訴訟リスクさえもあります。場合によっては、刑事被告人になるだけでなく、刑事罰実刑を受けるようなケースさえあるのです。

このような状態では、医者の立場としては自分たちを守るために、完璧に防衛的な診療をやりとげることが最適解となります。ABC という言葉があります。ABC とは、Airway Breathing Circulation (救命術のこと)ではありません。Avoid the case、Behind the nurse、Call the another doctor です。さらに、D E もあって、Deny the responsibility,Escape from ER です。http://medt00lz.s59.xrea.com/kyuuhensimu/node13.html

まぁ、上記の冗談ですが、実際あとで裁判では明らかに確率的にとても少なかったとしてもしなければ、それが問われることになりかねません。効果な診察もする必要があります。

それが、後の裁判で敗訴する確率を下げるからです。防衛的です。

この状態が良くないことは多くの人にとって明らかですが、それはそういう方向には進まないでしょう。なぜなら、短期的にはみんな自分にとって正しいことをしているからです。